「野島康三と斎藤与里 ―美を掴む手、美を興す眼」埼玉県立近代美術館

野島康三《題名不詳》1921年|ガム・プリント|京都国立近代美術館蔵

「野島康三と斎藤与里 ―美を掴む手、美を興す眼」埼玉県立近代美術館

埼玉県ゆかりの作家の活動を辿る、埼玉県立近代美術館 単館開催の企画展

写真家・野島康三(のじまやすぞう/1889-1964)と洋画家・斎藤与里(さいとうより/1885-1959)。ともに埼玉県に生まれ、大正期に交流を結んだ二人は表現者として制作活動を続ける一方で、画廊経営者やコレクター、あるいは、評論家や教育者として同時代の美術を支えました。

斎藤与里《法々華経》1909年頃|油彩、カンヴァス|碌山美術館蔵

 浦和出身の野島康三は、明治末期から大正期にかけて、「芸術写真」と呼ばれた潮流のもと、絵画からの影響を受けつつも写真ならではの表現を追究しました。写真家、写真館の経営者として活動する一方、1920年代から30年代には多くの芸術家と交流し、自らが経営する画廊・兜屋画堂や自邸での展覧会の開催、出版物における美術品の撮影の仕事などを手がけました。

斎藤与里《秋海棠》1950年|油彩、カンヴァス|加須市蔵

斎藤与里は加須に生まれ、京都で洋画を学びました。1906年にはフランスに留学し、帰国後は『白樺』や『早稲田文学』などに評論を寄せながら、西洋の芸術思潮を咀嚼した作品を発表し、新傾向の美術を先駆的に紹介していきます。晩年は故郷の加須に取材した伸びやかな表現を開花させました。

岸田劉生《川幡正光氏之肖像》1918年|油彩、カンヴァス|東京国立近代美術館蔵

本展覧会では、野島と斎藤の交流を起点に、それぞれの足跡をたどるとともに、岸田劉生、萬鉄五郎、関根正二など関連作家の作品や資料を交えて、両者が美術へ注いだ眼差しにも光を当てます。埼玉県ゆかりの二人の作家の視点から、日本近代美術の一側面を紹介します。

川上涼花《あざみ》1914年|油彩、カンヴァス|神奈川県立近代美術館寄託 photo: sekiphotos

野島康三と斎藤与里 ―美を掴む手、美を興す眼

  • 会期:2025年11月1日(土) ~ 2026年1月18日(日)※会期中一部展示替えがあります。前期:12月7日(日)まで 後期:12月9日(火)から
  • 休館日:月曜日(ただし、11月3日、11月24日、1月12日は開館)、12月30日(火)~1月3日(土)
  • 開館時間:10:00 ~ 17:30(展示室への入場は17:00まで)
  • 観覧料:一般 1400円 ほか
  • 問い合わせ:TEL: 048-824-0111
  • ホームぺージ:https://pref.spec.ed.jp/momas/
⑦ 斎藤与里《台湾淡水風景》1938年|油彩、板|碌山美術館蔵

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住所、氏名、年齢、電話番号、Acoreへの感想を明記の上、件名「埼玉県立近代美術館 チケット希望」acore01@gmail.com 宛にご応募ください。(応募締切2025年10月31日必着)

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